私たちが出すごみ
日本では一人平均、1日に約1.033kgのごみが出ます。1年間にすると日本全体では 4,811万トン、東京ドーム130杯分にもなります。(2008年度)(注:この数字は家庭から出るごみとお店や事務所から出るごみ=一般廃棄物です。産業廃棄物は約4億366万トンでした)

一般廃棄物…家庭系廃棄物(家庭から排出される廃棄物)と、事業系廃棄物(産業廃棄物に指定されていない商店、事務所、工場などから排出される廃棄物)の2種類に分けられます。
産業廃棄物…事業活動にともなって生じた廃棄物のことで、工場で製品をつくるときに出るものや、工事現場から出るごみ、学校から出るごみなどがあります。
わたしたちのくらしのごみは、どうなるのか見てみましょう。
ごみは、大きく分けると、(1)埋める、(2)燃やす、(3)もう一度資源にもどされる、という3つの方法で処理されます。
|
|
(1)埋めるとどうなる?
ごみを埋めるためには、広い土地が必要です。埋め立て処分だけでは、地球はごみだらけになってしまうため、埋め立て処分するごみはへらさなければなりません。
(2)燃やすとどうなる?
燃やすと灰になるので、埋め立て処分にまわすとき、場所をとらず、処分場を長く使うことができます。また、燃やすことは悪臭や細菌の発生をふせぐなどの衛生的な効果があります。ところが、燃やすだけでは、炭酸ガスが増えるため、地球の温暖化が進んでしまいます。
焼却場では、埋め立てにまわす灰はできるだけへらして、灰をセメントなどいろいろな原料にまぜて活用したり、燃やしたときの熱で電気や温水をつくるなど、資源として活用する方法がとられています。これも、リサイクルです。
(3)もう一度資源にもどすとどうなる?
もう一度資源として使えるものを集めて、リサイクルセンターで、細かくくだいたり、押しつぶしたりしてから、原料にして、リサイクルの工場で新しい製品をつくります。
リサイクルするためには、資源にできるごみとできないごみを分けて出す必要があります。ごみを分けて出すことを、ごみの分別といいます。
- ごみのうち、リサイクルされるのは20.3%、直接埋め立てられるのは1.8%、残りは燃やされています(2008年度)

|
上の円グラフが全部、みどり色になったら、ごみは、もうごみではなくなります。
|

|
ごみはリサイクルすることによって
たからに変身します。
|
ごみの分別方法はだれが決めるの?
- じっさいに、ごみの分け方を決めるのは、各家庭からごみを集める自治体(市町村や区)です。ごみの分け方が、まちによってちがうのは、まちによって、ごみの処理方法がちがうからです。たとえば、生ごみをひりょうにリサイクルしているまちでは、生ごみは分けて集めています。
一方、国は、いろいろなものがリサイクルできるしくみを、法律をつくって決めています。まちは、法律を守り、同時に、独自のリサイクルのしくみもつくっているのです。
まちのごみ分別・収集・処理
- ごみの分け方は、まちによって違います。2つのまちの例を見てみましょう。
広島県福山市の例
分け方 |
内容 |
処理の方法 |
燃やせるごみ |
台所の生ごみ、紙くず、木くず、布類、衣類、灰 |
清掃工場で焼却してから埋め立て地へ |
ペットボトル |
ペットボトル |
リサイクルセンターへ |
プラスチックごみ |
ペットボトル以外のプラスチックごみ |
プラスチックのリサイクル工場へ |
びん・かん |
びん類、かん類、金属類 |
リサイクル工場へ |
燃やせないごみ |
ガラス類、とうき類、革製品、小型の家電、その他 |
資源にできるものはリサイクル工場へ。資源にできないものは埋め立て地へ |
燃やせない粗大ごみ |
自転車、ストーブ、カーペットなど |
資源にできるものはリサイクル工場へ資源にできないものは埋め立て地へ |
燃やせる粗大ごみ |
木のたんすやふとんなど |
清掃工場で焼却してから埋め立て地へ |
まちで処分できないごみ |
危険・有害ごみテレビ・エアコンなどの家電4品目 |
専門の処理会社へ |
秋田県秋田市の例
家庭ごみ |
紙、木、プラスチックごみ、生ごみなど資源化ごみと粗大ごみ以外のごみ) |
サーマルリサイクル施設へ(燃やして発電) |
資源化ごみ |
空きびん、空きかん、古紙類(新聞紙、ダンボール、牛乳パック、雑誌類)、ペットボトル、使用済み乾電池、金属類、ガス・スプレー缶 |
それぞれのリサイクル工場へ |
粗大ごみ |
ガステーブル、自転車、机、いす、ベットマット、オルガンなど |
リサイクル施設または焼却施設へ |
多くの市町村では次のようなものを、資源ごみとして、集めています。

- 容器包装のごみ
- 「無色のガラス製容器」 「茶色のガラス製容器」「その他のガラス製容器」「PET(ペット)ボトル(飲料・酒類・しょうゆなど)」 「スチールかん」「アルミかんなど」 「飲料用紙製容器」「その他のプラスチックごみ」という8種類に分けたり、びんとかんだけ分けて集めたりしています。
くわしくはリサイクルの法律・容器包装リサイクル法を見てください。
- 新聞、雑誌、ダンボールなど紙のごみ
- 古着など衣類のごみ
- 粗大ごみ
- 粗大ごみとは家具や自転車などの大きなごみで、有料(捨てる人がお金をはらう)で集めていることもあります。粗大ごみは解体したり、小さくつぶしたりくだいて、リサイクルできるものを取り出したあとで、ほかのごみといっしょに処分されます。まちによっては、まだ使えそうなものは修理したりきれいにして、まちの人に安くゆずってくれるところもあります。
- その他のごみ
- 危険・有害ごみ
たいていのまちでは、ほかのものといっしょに捨てると危険なごみや、燃やすと有害な物質を出すごみも分けて集めています。乾電池や、ガスが残っていると爆発する可能性のあるスプレーなどです。
あなたのまちでは、どのような分け方をしているか、調べてみましょう。まちの分別ルールを守ることが、リサイクルの量を増やすいちばんの近道です。
資源ごみの回収のしかた
資源ごみはいろいろな回収場所から集められます。
|

|
■戻る■