公開日:2022.11.04
更新日:2024.09.10
環境 問題への世界的 な取り組み
国際的 な取り組み
国連 の会議
国連などでは、国際会議を開いて、地球環境を守るための行動計画や国際条約を決めています。
これらの行動計画や条約に署名した国は、自分の国の法律や政策もこれに合わせなければなりません。
1972年国連人間環境会議(ストックホルム会議)
1987年国連環境と開発に関する世界委員会
1992年環境と開発に関する国連会議(地球サミット・リオデジャネイロ)
2015年持続可能な開発目標(SDGs):Sustainable Development Goals
2019年国連環境総会(UNEA4)
2022年国連環境総会(UNEA5.2)
国連 気候 変動 枠組 条約 締約 国会議 (COP)
大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標として1992年に採択された「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)に基づき、1995年から毎年開催されている年次会議
地球温暖化 のしくみと温室効果 ガスとは?
太陽光線は大気を通過して、熱(赤外線)を吸収して地表をあたためます。地表が冷えると赤外線を大気中に放射します。大気中の二酸化炭素やメタンなどの気体が、地表から放射された赤外線を吸収し、再び放射して地球を温室のように暖めています。この現象を温室効果といい、これによって地球の表面温度は平均15℃程度に保たれています。このような温室効果をもたらすガスは、二酸化炭素、フロン、メタンなど50種以上あり、温室効果ガスと呼びます。
地球温暖化とは、地球の表面温度が徐々に高くなっていく現象です。
1997年国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(地球温暖化防止京都会議COP3)
2015年国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)「パリ協定」
G7、G8、G20の会議
G7(G8)、G20は、毎年、国際会議を開催し、いろいろな課題について議論しています。
G7:フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ
G8:G7にロシアを加える
G20:アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、韓国、南アフリカ共和国、ロシア、サウジアラビア、トルコ、英国、米国の19ヶ国に加え、欧州連合(EU)
2004年G8シーアイランドサミット
2007年「21世紀環境立国戦略」
2015年「G7エルマウサミット」
2016年「G7富山環境大臣会合」
2016年「G7伊勢志摩サミット」
2017年「G7ボローニャ環境大臣会合」
2017年「G20ハンブルクサミット」
2018年「G7シャルルボワサミット」
2019年「G20長野環境大臣会合」
2019年「G20大阪サミット」
2023年「G7広島サミット」
国際的 な規格
ISO14000シリーズ
「地球サミット」のあと、世界中の国で、環境問題への真剣な取り組みが始まりました。いろいろな分野で、環境保全を考えた産業活動や企業活動に取り組む動きか始まりました。これを環境管理(環境マネジメント)、その内容を定期的に点検・検査することを環境監査といいます。
しかし、みんながちがうやり方で環境管理や環境監査をしていたのでは、どちらが優れているか、比べることもできません。
そこで、国際的な産業活動や製品に関する基準を設ける機関、国際標準化機構(ISO)は、1996年にISO14001という環境マネジメントシステムを決め、環境管理・監査については14000シリーズという規格を決めました。これにより、どこの国の企業でも、環境に配慮しているかどうか、どの製品が国際的な規格を満たしているかがわかるようになりました。
ISOの日本国内機関、日本規格協会は、ISO規格に対応するJIS規格を設けて、日本の製品が環境保全の上で国際的にも通用するようにはかっています。
環境 への影響 をはかる国際的 な手法
LCA(ライフサイクルアセスメント)
ISO(国際標準化機構)は、環境保全への貢献度をあげるために、現在もその方法をさまざまな角度から検討しています。その一つがLCA(ライフサイクルアセスメント)という方法です。
LCAというのは製品やサービスの環境への影響を評価する手法です。一つの製品の環境への影響を見るとき、原料となる地球資源をとり出してから、製造し、使用して、廃棄するまでというライフサイクル全体を通して見なければ、どの方法が最も環境への影響が少なくてすむかはわからないという考え方に基づいています。
たとえば、製品をリユースするのと、リサイクルするのとでは、リユースするほうが環境に及ぼす影響は少ないように見えます。しかし、リユースするためには運搬に使う車の燃料や、製品を洗ったりきれいにするための水や薬品をたくさん使います。このように、LCAという手法をとることにより、大気への影響、水質への影響など、すべての面から見て、どちらが環境への影響が少ないかを比べて、環境への影響が少ないほうを選べるという利点があります。この手法については、今も研究が続けられています。
国連大学 が提唱 するゼロエミッション計画
ゼロエミッションとは
「エミッション」とは、英語で排出の意味です。産業の製造工程から出るごみを、別の産業の再生原料として利用する「廃棄物ゼロ」の生産システムをつくろうというのが基本的な考え方です。地球サミットで「持続可能な開発」が採択されたのを受けて国連大学が提唱し、1995年4月からスタートしました。東京都の「ゼロエミッション東京戦略」をはじめとした各自治体や、また多くの民間企業でも取り組みが行われています。
アーカイブ
環境問題は、一つの国だけが取り組んでも解決できません。地球規模で取り組む必要があります。
そのため、世界の国々は、国連や国際機関を中心にいろいろな会議を開いたり、条約を作るなどして、地球環境問題に取り組んでいます。